ワンルーム キーボードを青色LEDが照らしている スピーカーから流れる軽やかな音色は 冷却ファンが生み出す回転音のBGM 机の上にはコントローラーが無造作に置かれ 四角い枠から漏れるディスプレイの光が 明かりの消えた部屋を静かに浮かび上がらせる 無数に広がる光の波は ノイズをこの小さな世界に拡散し 僕の頭を麻痺させる ここから何が始まるのか ここから何か始まるのか 夢幻にたゆたう意識の狭間で 思考だけが停止して 光はそれでも流れていく 目の前に広がる世界 それは実体の無い現実 突きつけられた幻想 何も変わらない今を重ねて 僕はベッドへ沈んでいく