ノイズ 紛れ込んだノイズが いつの間にかメロディーに溶け込んで 気つけば自分は観客 嘘だと叫んでも 偽りだと訴えても 奏者の耳には届かない 変調した曲は戻らない 楽しげな音が頭を掻き毟る もう嫌だと耳を塞いでも 視線はあいつを追いかける わかってる この気持ちは止まらない 叫んだって泣いたって 閉じ込めたままじゃ 伝わらない 加速するテンポとともに メロディーは転調を繰り返し いつしか自分は過去の曲 思い出してと喚いても 帰ってきてと願っても 届くのはあいつの笑い声 変わらない笑顔は誰のもの サイレント映画のように 映像だけが蘇る セピア色した記憶の欠片 向けられていたあいつの視線 わかってた 変わらないこの気持ち 大切にしたって守ったって 育てるだけじゃ 繋がらない みっともなく叫び声上げろ ノイズになったって構わない あいつの旋律を変えるくらい 叩きつけるように 響くように 心が千切れる音さえも 自分の全てを届けてやる